あるあるが面白い。
TikTokをザッピングしていると、「高校生あるある」「教師あるある」「お母さんあるある」ととにかくあるある系動画が大量にリコメンドされる
ふふっとなる具合がちょうどよくて、見ているうちにやめ時をなくす
「一軍男子の椅子の座り方」「顧問が来た時の部活の雰囲気」「おかあさんの謎の注意の仕方」とか細かい仕草、喋り方が猛烈に刺さってあ〜めっちゃわかるなと笑ってしまう
習ったことはないが、お笑いの教科書の1ページ目に笑いの基本はギャップだとかいてあるらしい。
意外性、予想していたものと違うことが起きてその差に面白いと感じるということらしいのだが
「あるある」を面白いって感じることはこの理論では全く説明できない。
昔経験したことを抽象化して提示されたとき面白いと思うのだけど
それはむしろ予想通り・想定通りであればあるほどよいとされるのだから不思議だ
昔、柳原可奈子がめちゃくちゃ好きでレッドシアターとかでよく見ていたが
あのネタはあるあるとして世の中にいる人(ギャル、キャリアウーマン、デザイナーとか)をリアルに演じつつも喋っている内容自体にオチがついてて
意外性があったから多分教科書通りの笑いなんだと思うが
最近のTikTokの動画は約15秒の中にオチとかはなくてただただ、リアルなあるあるが凝縮されているだけでオチとかはない。のに面白いと感じる
これと似た笑いの種類かなと思うものに「モノマネ」があって
これも本物に近ければ近いほど面白いと感じる
コロッケみたいに、本人の癖とかを過剰に強調したり味付け濃くしているのは
また違ったひょうきんとか冷やかし的な笑いなんだろうけど
ただただ有名人にめちゃくちゃ似ていることを面白いとなる状態って結構不思議で
なんで自分はわらっているのか客観的に考えるとピンと来ていない。
既視感とか共感とかそういったものを面白いと感じるのはなんでなんだろう。
知っているものを心理的に受け入れやすく気分がよくなるのは間違い無いのだけど、
それが穏やかな気持ちどころじゃなく「おもしろい」という結構ビビッドな気持ちにまで達することに違和感がある
と文章を書いていて思ったけどあるあるやモノマネの面白さの根元にあるのは「違和感」なのかもしれない
ただの日常をあるあるとして語っても面白く無いし、
よくいる人をモノマネしても笑わない
普段の生活でなんとなく感じている違和感を再現し提示されるから面白いのかもしれない
もしかしたら、多くの人はこんな当たり前のこととっくに気が付いていたのかもしれないけど
ちょっとスッキリした!
ちょっと大人になれた気がする